長時間のデスクワークや、運転によって猫背になってしまったり、腰痛持ちになってしまったりする人もいるのではないでしょうか。腰の血流が悪くなってしまったことや、筋肉の衰えによって症状が出ている人も多くいます。
そんな症状を改善するためには、バックエクステンションがおすすめです。
正しいバックエクステンションのやり方や、効果を高めるための方法を解説します。
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バックエクステンションとは?
バックエクステンションとはうつ伏せの状態から腰を反ることで、腰回りの筋肉を鍛えるトレーニングです。
腰回りの筋肉を鍛えることで腰痛の改善や、予防、姿勢の改善に効果があると言われています。猫背が気になっている人や、腰痛がある人は、腰を鍛えるのもおすすめです。
また、腰回りについた脂肪を燃焼させる効果もあります。お腹周りが気になっている人は腹筋だけでなく、腰回りの筋肉を鍛えるようにしましょう。
バックエクステンションで鍛えられる筋肉
バックエクステンションで鍛えられる筋肉は、下記のとおりです。
- 脊柱起立筋
- ハムストリングス
脊柱起立筋は身体のなかでも最も長い筋肉と言われており、上半身の動きをサポートしたり、支えたりする働きをします。脊柱起立筋の衰えは姿勢の悪化や、上半身の動きが悪くなることにつながるので注意が必要です。
ハムストリングスは腿裏の筋肉で、普段の日常生活であまり使われていません。ただし、走るときによく利用する筋肉でもあるため、急に走った時に肉離れを起こさないよう鍛えておくようにしましょう。
バックエクステンションの効果とメリット
バックエクステンションをすることのメリットは、大きく3つあります。バックエクステンションの効果や、メリットについて解説していきますので、参考にしてください。
腰痛の予防・改善に期待が持てる
腰痛になってしまう原因の一つに、腰回りの血流が悪くなってしまうことがあります。普段からデスクワークや、運転などの長時間同じ姿勢でいる人は、筋肉が固まりやすいので注意が必要です。
腰回りの血流を改善してあげるために、バックエクステンションで筋肉を動かしてあげるようにしましょう。
また、クランチや、プランクをして腹筋や、体幹も一緒に鍛えてあげることで、腰痛予防にさらに効果的です。
姿勢の改善
バックエクステンションをすることで脊柱起立筋を鍛えられます。脊柱起立筋は上半身を支えているため、衰えてしまうと、背筋が曲り、猫背になりやすくなるので注意が必要です。加齢とともに脊柱起立筋は衰えていきやすいため、若いうちから鍛えておきましょう。
また、マシンを利用したハイパーエクステンションでは、ハムストリングスも同時に鍛えられます。ハムストリングスを鍛えることで、お尻と太もものラインがはっきりとするため、ヒップアップにも効果的です。
基礎代謝を高められる
トレーニングして筋肉を付けることで、基礎代謝を高められ、太りにくい体を手に入れられます。基礎代謝とは1日中何もしなくても、生きるうえで必ず消費するカロリーです。基礎代謝は筋肉量に応じて高くなっていくので、筋トレで筋肉を付ける必要があります。
基礎代謝を高めることはリバウンドの防止にも効果的です。ダイエットしている人は、リバウンドしないようにするためにも、筋肉を付けるようにしましょう。
バックエクステンションのやり方
バックエクステンションには自重トレーニングと、マシンで行うバックエクステンションの2種類があります。両パターンのやり方を紹介していきますので、参考にしてください。
自重トレーニングのバックエクステンションのやり方
自重トレーニングでのバックエクステンションのやり方は、下記のとおりです。
- マットや床の上にうつ伏せで寝る
- 腕を頭の横に置く
- 腰を起点に、上半身を反る
- 上半身を反らせたら、ゆっくりと元の位置に戻す
腰を反るときには、まっすぐと反るのがポイントです。なるべく大きく動かそうとしたときに、左右どちらかをひねりながら上げてしまう人もいます。
身体を戻すときは床に上半身が付くまで下ろしきるのではなく、少し浮いている状態まで戻すのがおすすめです。
バックエクステンションマシンの使い方
ジムなどでマシンを利用したバックエクステンションのやり方は、下記のとおりです。
- 背もたれのパッドを、肩甲骨のあたりに設定する
- スタートポジションを設定する
- 上半身でパットを後ろに押し込む
- 元の位置にゆっくりと戻す
ウエイトマシンの場合にはメーカーによって設定方法が異なるため、使い方を確認してから利用するようにしてください。
スタートポジションを設定するときは、なるべく動く幅が大きくなるように設定するのがおすすめです。可動域が大きくなるほど、筋肉への刺激も大きくなり、効果が高くなります。
バックエクステンションのバリエーションとやり方
バックエクステンションにはいくつ、ほかのやり方があります。バリエーションを変えてあげることで、刺激の与え方を変えることが可能です。
ここではバックエクステンションのバリエーションを紹介していきます。
スーパーマン
スーパーマンは腰の筋肉を始め、ハムストリングス(腿裏の筋肉)を鍛えることもできます。
スーパーマンのやり方は下記のとおりです。
- マットや床の上でうつ伏せに寝る
- 両腕と両足をまっすぐ伸ばす
- 両腕と両足を同時に持ち上げる
- 持ち上げきれたら、元の位置に下ろす
腕と足を戻すときには、床につかないギリギリのところまで下ろすのがポイントです。ギリギリのところで止めることによって、力が抜けきらないため、さらに効率よく鍛えられます。
バランスボールバックエクステンション
バランスボールバックエクステンションとは、バランスボールの上で腰を鍛えるトレーニングです。バランスボールの上ですることで、体幹も同時に鍛えられます。
バランスボールバックエクステンションのやり方は、下記のとおりです。
- バランスボールの上に上半身をつき、脚は床に着ける
- 腕を頭の横に置く
- 腰を起点に、上半身を反る
- 元の位置に戻す
バランスボールの上は不安定なため、気を付けながら体を持ち上げるようにしましょう。
上半身を起こすときには、左右バランスよく上げられるように意識してみてください。
バックエクステンションをするときの注意点
バックエクステンションは腰回りの筋肉を効率よく鍛えられますが、いくつか注意しなければならないこともあります。バックエクステンションをするときの注意点を解説していきますので、参考にしてください。
腰を反りすぎない
トレーニングは可動域が大きくなるほど効果も高くなります。バックエクステンションをするときも、大きく後ろに反るほど効果も高くなるのが特徴です。
しかし、無理に反りすぎてしまうと腰への負担が大きくなり、腰を痛めてしまうこともあるので注意してください。バックエクステンションをするときには、無理に反るのではなく、できる範囲内で行うようにしましょう。
腰の柔軟性がなく、あまり反れない人でも、できる範囲内ですることで十分に効果があります。
反動をつけない
筋トレの効果を高めようと可動域を大きくするために、反動をつけて腰を反る人もいます。反動をつけて腰を反ってしまうと、瞬間的に強い力が腰にかかり、痛めてしまう可能性もあるので注意してください。腰を反るときには、反動を付けずに行うのがおすすめです。
腰の柔軟性がなく、可動域が狭くなってしまう場合には、いつもよりもゆっくりと反ることを意識してみましょう。これはスロートレーニングとも言い、トレーニングの効果を高めるための手法の一つでもあります。
呼吸を止めない
トレーニング中は呼吸を意識してすることでパフォーマンスを向上させたり、血圧の上昇を抑えたりできます。
特に息の吸うタイミングと吐くタイミングが重要です。タイミングを覚えることで力を発揮しやすくなり、パフォーマンスも向上します。
また、トレーニング中に息を止めると血圧が上がりやすくなるので注意してください。高血圧の持ちの人が息を止めたままやると、重大な事故につながってしまうこともあります。
呼吸法については「呼吸法で筋トレ効率アップ!トレーニング別のやり方や注意点を解説」も参考にしてください。
バックエクステンションの効果的なトレーニングメニューの作り方
バックエクステンションはただやるだけでなく、負荷や回数、セット数を目的に合わせて設定することが重要です。バックエクステンションの効果的なトレーニングメニューの作り方を紹介していきます。
トレーニングメニューの作り方は「トレーニングメニューの組み方を解説!筋トレ初心者でも大丈夫!」も参考にしてください。
負荷・回数・セット数・インターバル
トレーニングを効率よくするためには奥的に応じた回数や、セット数、負荷、インターバルを設定する必要があります。
目的別の設定方法は下記のとおりです。
目的 | 負荷・重量 | 回数 | セット数 | インターバル |
筋肥大 | 8~12RM | 8~12回 | 3~5セット | 1分~1分30秒 |
ダイエット | 20RM | 20回 | 3~5セット | 30秒 |
RMとは「レペティション・マキシマム」の略で、最大反復回数のことです。例えば10RMの場合には、10回で限界に達して、11回目ができない重量となります。
回数は多いほど脂肪燃焼に効果があり、少ないほどパワーを付けたり、筋肉を付けたりするのに効果的です。
インターバルは短くなっても問題ございませんが、反対長くなりすぎないように注意してください。
トレーニング回数や、セット数、負荷、インターバルについては、下記の記事も参照ください。
バックエクステンションをする頻度
バックエクステンションは毎日するのではなく、休息日を作りながらやりましょう。
筋肉は筋トレと回復を繰り返すことで付いていきます。このことを超回復と言い、筋肉を効率よく付けるのに重要です。
1週間のトレーニング頻度は2~3日が適正となります。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
筋トレ | 休息日 | 休息日 | 筋トレ | 休息日 | 休息日 | 休息日 |
トレーニングをしたら1日から3日ほど間隔を空けましょう。筋肉痛が残っているときは、治ってから行うのがおすすめです。
トレーニング頻度は「筋トレには休息日が大切!効果的なトレーニング頻度も解説」も参考にしてください。
バックエクステンションの効果を高める方法
バックエクステンションの効果を早く出したい人におすすめの方法を紹介していきます。ぜひ、これからトレーニングするときに、意識して取り組んでみてください。
ダンベルなどの筋トレ器具を取り入れる
バックエクステンションは自重トレーニングとしてもできます。ただし、自重トレーニングは慣れてきてしまうと効果が薄くなっていってしまうため、負荷をかけていくことが重要です。
特に自宅でのトレーニングを考えている人は、負荷を上げられるように、ダンベルやチューブなどの筋トレ器具を揃えましょう。
バックエクステンションするときにダンベルを頭の上で持つことで、負荷を高められます。ダンベルはバックエクステンション以外のトレーニングでも利用できるので、1セット持っておくのがおすすめです。
自宅でおすすめのトレーニング器具については「筋トレ器具おすすめ12選!自宅で使いやすい商品を紹介」も参考にしてください。
タンパク質を摂取する
筋肉を付けるためには筋トレだけでなく、栄養を摂取することも重要です。必要な栄養が摂れていないと、筋肉の付きも悪くなってしまいます。
特に筋トレ後の栄養補給ではタンパク質を摂取しましょう。タンパク質は肉や、魚、卵、大豆製品に多く含まれています。
筋トレ後30分間はゴールデンタイムとも言われ、栄養が吸収しやすい状態です。ゴールデンタイムで効率よくタンパク質を吸収するためには、プロテインを飲みましょう。プロテインにはタンパク質をはじめ、筋肉をつくるための成分が多く含まれています。
トレーニング後におすすめのプロテインは「目的別おすすめの人気プロテインを紹介」も参考にしてください。
バックエクステンションを取り入れて腰を鍛えよう!
バックエクステンションの正しいやり方や、効果を高める方法について解説しました。
バックエクステンションは床にうつ伏せに寝てから腰を反ることで、腰回りの筋肉を鍛えられるトレーニングです。脊柱起立筋を鍛えることで姿勢の改善や、腰痛の予防・改善に効果があります。また、腰回りの脂肪の燃焼もできるため、お腹回りが気になっている人にもおすすめのトレーニングです。
ぜひ、バックエクステンションを取り入れて、腰回りのお悩みの解消に役立ててみてください。
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参照文献